ランニング時の音楽との付き合い方:目的別の最適解

トレーニング

ランニングをしていると、「音楽を聴く派」と「聴かない派」に分かれる話題があります。 私自身は、以前はイヤホンが必須アイテムでしたが、今はほとんど音楽を聴かずに走っています。

理由はいくつかあります。

・音楽がなくてもモチベーションを維持できるようになった

・夜ランは危険性が高い

・朝ランでは、音楽を聴くと脳が疲れたように感じる

もちろん、日中の距離走などでは今でも音楽を使うことがあります。 つまり、「音楽を聴くかどうか」は状況と目的によって変わるというのが、今の私の結論です。

今日は、ランニング時の音楽について、メリットとデメリットを整理しながら、どう付き合うのが最適なのかを考えてみます。

🎧 メリット①:モチベーションが上がり、習慣化しやすい

ランニングを習慣化するうえで最も重要なのは、「楽しい」と感じることです。 音楽はその“楽しさ”を手軽に引き出してくれる強力なツールです。

特に初心者の頃は、走ること自体が苦痛に感じることも多いもの。 そこに好きな曲が流れていれば、気分が上がり、走り出すハードルが下がります。

実際、シドニー五輪で金メダルを獲得した高橋尚子選手が、スタート前にhitomiさんの「LOVE 2000」を聴いていたのは有名な話です。 トップアスリートでさえ、音楽の力を借りて自分を鼓舞しているわけです。

「走りたくない日でも、音楽が背中を押してくれる」 これは、ランニングを継続するうえで非常に大きなメリットです。

🎧 メリット②:一定のリズムで走りやすくなる

音楽のテンポ(BPM)は、ランニングのリズムと相性が良いことがあります。

例えば、

・BPM170前後 → ジョグ〜ペース走

・BPM180前後 → ピッチ走法のリズムに近い

といった具合に、自分の走りに合うテンポを選べば、自然と一定のリズムを刻みやすくなります。

これは、

・オーバーペースを防ぐ

・逆にスローペースになりすぎるのを防ぐ

という効果もあり、特に距離走では役立ちます。

⚠️ デメリット①:周囲の音が聞こえにくくなり、危険が増す

夜ランは特に危険です。 暗いだけでなく、音楽によって聴覚情報が遮断されるため、車や自転車の接近に気づきにくくなります。

日中であっても、

・後ろから来るランナー

・自転車

・クラクション

などの音が聞こえないと事故につながる可能性があります。

音楽を聴く場合は、 「周囲の音が聞こえる音量」 を徹底することが大切です。

⚠️ デメリット②:自分の体の状態に気づきにくくなる

最近、私自身が強く実感しているのがこれです。 ランニングは「体との対話」が非常に重要です。

瀬古利彦さんは著書『すべてのマラソンランナーに伝えたいこと』の中で、 「音楽を聴かず、自分の体の声を聞ける選手ほど強くなる」 と述べています。

大迫傑選手も『走って、悩んで、見つけたこと』の中で同様の考えを語っています。 2020年の東京マラソンで日本記録を更新した際のインタビューでも、

「自分のキャパシティー以上で走るとどこかでつぶれてしまうと思っていたので、自分の体と対話しながら走れた」

と話していました。

トップ選手が口を揃えて言うのは、やはり説得力があります。

■ 体との対話がなぜ重要なのか?

例えば、

・ペースは遅いのに妙に苦しい → 心拍数が高い

・スピードは速いのに楽に感じる → 心拍数が低い

こうした“ズレ”は、体調や疲労度を知る重要なサインです。

私はランニングウォッチで心拍数を測っていますが、 「心拍数と自分の感覚がリンクしているか」 を確認する作業は、走力向上に欠かせません。

しかし、音楽を聴いていると、

・呼吸の乱れ

・足音の変化

・フォームの崩れ

といった微細な変化に気づきにくくなります。

これは、長期的に見ると大きなデメリットです。

🎯 結論:音楽は“目的に応じて使い分ける”のが最適解

ここまでメリット・デメリットを整理してきましたが、私の結論はシンプルです。

▼ 音楽を聴くべきシーン

  • ランニングを習慣化したい時
  • 気分が乗らない日
  • 日中の距離走でリズムを整えたい時
  • モチベーションを上げたい時

▼ 音楽を控えた方が良いシーン

  • 夜ラン
  • 朝ランで脳が疲れやすい人
  • 体調やフォームの変化を感じ取りたい時
  • レースペースの調整をしたい時

ランニングは「自分の体と向き合う時間」です。 音楽はその時間を豊かにしてくれる一方で、邪魔になることもあります。

大切なのは、 “音楽に合わせる”のではなく、“自分に合わせて音楽を使う”こと。

あなた自身の目的や走る時間帯、体調に合わせて、最適な付き合い方を見つけてみてください。

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