親が子供と遊ぶことの重要性

2020年は新型コロナウイルスに始まり、新型コロナウイルスで終わったと言っても過言ではない1年だったのではないでしょか。私たちの生活スタイルも大きく変わり、いつまでこの状態が続くのか不安な方も多いと思います。

特に小さなお子さんがいる家庭では外に出て体を動かして遊ぶことが難しくなっていると思いますが、そんな中でも親が子供と遊ぶことの重要性と教えてくれる本を今日は紹介したいと思います。

「私たちは子どもに何ができるのか―非認知能力を育み、格差に挑む」(著者:ポール・タフ、翻訳:高山真由美)

この本の中で子供の知能発達について、親が子供と一緒に遊ぶことの大切さを実証した実験が紹介されていました。

その内容は、ジャマイカにある貧困地域で肉体面又は精神面で何らかの発達障害がある129人の乳幼児とその家族を対象としたもので、大人になるまでの30年以上に渡り、乳幼児の知能指数を追った研究です。

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まず研究チームは、乳幼児とその家族を以下の4グループに分けました。

①.毎週1回、研究チームの1時間の家庭訪問で子供と遊ぶ時間をもっと取るように絵本であったり、歌を歌ったり手遊びをしたりと親を指導したグループ

②.牛乳由来の栄養補助食品を毎週1kg受け取ったグループ

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③.家庭訪問と栄養補助食品の両方を受けたグループ(①と②を両方受けたグループ)

④.何もしないグループ

当初、発達障害がある子供たちは貧困よる栄養失調が原因と考えられていましたが、この研究の結果、発達障害の原因は栄養失調ではなく、親が子供と一緒な時間を過ごせなかったことが原因だと明らかになりました。

また、この実験自体は2年で終了しましたが、研究チームはその後も約30年間に渡り子供たちの追跡調査を行い、親が子供と一緒によく遊んだグループの子供たちは知能指数テストの成績が良く、攻撃的な行動も少なく、自制心が高い子供に育ったと報告されています。

そして大人になってからも、家庭訪問を受けなかった子供たちよりも年収が約25%も高く、発達の遅れのなかった子供たちと同レベルの知能レベルにまで追いついたというから驚きです。

コロナ渦の中、どうしてもお子さんにスマートフォンやテレビを見せる機会が増えてしまっていると思うのですが、この研究結果のことをたくさんの方に知ってもらい、親が子供と遊ぶことの重要性を再認識してもらいたいと思っています。

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