今冬はニュースやワイドナショーでも取り上げられるほど、電力需給は逼迫し、一時は計画停電を視野にいれた検討が行われるほど、危機的状況でした。
その要因の1つとして挙げられるのは気象条件です。寒波の到来で電力需要が伸び、また、合わせて太陽光発電量の減少が需給逼迫に拍車をかけた形になりました。
気象条件以外には電気事業を巡る環境変化が挙げられます。電力自由化後は電力競争が激化し、電力会社は効率化を追求した結果、余剰設備である火力発電所の休廃止しました。また、燃料であるLNG(液化天然ガス)の調達不足や原子力発電所が稼働数が少なかったことも拍車をかけた形になりました。
その結果、卸市場価格の記録的な高騰を招き、一時は過去最高値を記録しています。
この問題は電力システム改革や太陽光などの再生可能エネルギー普及拡大が進む中で、電気事業の制度設計や安定供給の確保について、改めて考える契機になるとともに、今後どのように解決していくか、重たい課題を突き付けられたように思います。
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