今回は鈴木祐さんの著書である「不老長寿メソッド」をご紹介しようと思います。
著者の鈴木祐さんはサイエンスライターで、年間に5000本、これまでに10万本の科学論文を読破してきたほど、自称「日本一の文献オタク」のすごい方です。
今回の本も鈴木さんが多数の文献を読まれた中から、不老長寿(アンチエイジング)に関係する真実を記載してくれています。
この本では、若返るためには苦痛と回復のサイクルを繰り返す必要があると述べられています。
簡単に言うと苦痛とは、運動、効果的な食事、適度なストレス、断食、サウナなどの事であり、回復とは睡眠、栄養、休養のことです。
苦痛は嫌だと思う方もいるかも知れませんが、ドイツの哲学者であるニーチェは人間の持つ回復力を「私を滅ぼすに至らない全てのことが、私を強くする」という名言を残したくらい、人間には回復力が備わっています。
筋トレで筋肉を大きくするするためには、「超回復」の原則を利用するのですが、実はメンタル面に対しても同じです。人間は苦痛を乗り越えることで成長するシステムが、身体には備わっています。
しかし、ここでも苦痛とは、人間関係や人生に対する不安などではなく、何らかの目標に向かって努力している緊張感や新しいこと始めるうえでの不安感となりますので、決して苦痛は何でもウェルカムと言うわけではありません。
そして、回復についても、ダラダラと休養するのではなく、「質」を意識する必要があります。
科学的には若いから幸福になれるのではなく、幸福だから若々しくいられることが分かってきていますので、老化に対してアレルギー反応を持つのではなく、老いることも人間の儚さと思うことも大切です。
また、楽観的な人ほど長生きする傾向が多いことがスタンフォード大学の研究でもわかっていますので、必ずしも本書に述べられていることを全てやらなければいけないというものではなく、自分にとって無理なく出来る範囲から、取り入れてみることがいいと思います。
この本自体は今までの老化に対するイメージを一新してくれる本となっていますので、いつまでも若々しくいたいと思う方は、是非、手に取って読んでみてください。
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