「複利で伸びる1つの習慣」

今回はジェームズ・クリアーさんの著書である「複利で伸びる1つの習慣」をご紹介しようと思います。

[ジェームズ・クリアー, 牛原眞弓]のジェームズ・クリアー式 複利で伸びる1つの習慣
潜在能力を発揮するために本書は学術研究論文ではなく、実践マニュアルである。著述はすべて科学的に裏付けられ、過去の最高のアイデアと科学者たちによる説得力のある発見を統合したものだ。参考にしている分野は、生物学、神経科学、哲学、心理学などだ。特に重要なアイデアを見いだし、すぐ実行できる形で結びつけることで役に立つ構成になっている。
その根幹をなすものは、習慣の4つのステップ――きっかけ、欲求、反応、報酬――と、このステップから生まれる4つの行動変化の法則である。わたしが提案する枠組みは、認知科学と行動科学の統合モデルである。
人間の行動は常に変化している。状況によって、時によって、刻々と変わっていく。しかし、本書では変わらないものについて述べている。人間行動の基本についてだ。何年にもわたって信頼できる永続的な原則。それを基にしてビジネスを始め、家庭を築き、人生を切り開けるような考え方である。
習慣は自己改善を複利で積み上げたものである。毎日1パーセントの改善が長期的には大きな改善になる。自己改善が複利の利子を生んでいくようなものである。投資した資金が複利で増えるように、習慣の効果も繰りかえすことで大きくなっていく。1日ではほとんど違いがないように見えても、数カ月や数年をかけてもたらされる影響は計りしれない。2年、5年、あるいは10年後に振り返ってはじめて、良い習慣による利益と悪い習慣による損失がはっきりと目に見えてくる。
良い習慣を身につけるのに唯一の正しい方法などないが、ここでは著者の知っている最善の方法を紹介する。つまり、どこから始めても、また、変えたいものがなんであろうと効果のある方法である。ここで取りあげる戦略は、目標が健康、お金、生産性、人間関係、もしくはその全部でも、段階的な方法を求めている人なら、誰にでも合うはずだ。人間の行動に関するかぎり、本書はあなたのよきガイドとなるだろう。

目次
基本 なぜ小さな変化が大きな違いをもたらすのか
第1の法則 はっきりさせる
第2の法則 魅力的にする
第3の法則 易しくする
第4の法則 満足できるものにする
さらなる戦略 改善するだけでなく、本物になるには
付録

著者のジェームズ・クリアーさんは「習慣」や「意思決定」、「継続的改善」について、執筆や講演を行っている専門家の方です。

突然ですが、皆さんはこの式が何を意味しているのか分かりますか?

 1.01365 = 37.8

 0.99365 = 0.03

この式は小さな習慣が大きな変化をもたらすことを表した式です。

上段の式は毎日1%の改善を行うことで、1年(365日)後には37.8倍の効果を生み出すことを表した式で、反対に下段の式は毎日1%の改悪を行うことで、1年(365日)後にはほぼ“ゼロ”になってしまうことを表しています。

要するに毎日たった1%の改善を行うことで、大きな結果が得られるということです。

私たちの成長曲線は下図のようになりますが、ほとんどの方が時間と労力をかけた分に比例して、下図の直線状に自分が成長すると思い込んでいます。

しかし、実際の成長曲線は下図のように曲線を描いて、成長しますので、特に何かを始めたばかりの頃は自分の成長が感じられず、止めてしまう三日坊主に陥ってしまうことが多くなります。

例えば、マラソンを速くなろうと思っても、3日間だけしか練習をしなければ効果は見られませんが、継続すれば必ず速くなります。

それでは、成長するために努力を継続するためにはどのようにしたら良いのかですが、それは小さな習慣を積み重ねることです。

習慣を身に付けるためにはためには以下のことを意識して取り組むことが大切だを本書は述べています。

〇なりたい自分を決めて、小さいことを積み重ねること

私は現在:マラソンで2時間50分以内(通称:サブエガ)に向けて練習に取り組んでいますが、結果である「マラソンで2時間50分以内」に注目するのではなく、まずは自分の意識を変え、そこから、方法であるプロセスであったり、結果に繋げることが重要です。

ですので、私は自分自身のことをランナーと思っています。

自分自身をランナーと思うことで、必然的に日々の行動が変わってきます。

例えば、日常的に階段を上るようになったり、食生活や生活習慣にも気を遣うようになりましたし、何よりも毎日走ることを継続できるようになりました。

なりたい自分を意識することで、行動が変わり、その結果、なりたい自分になれるというサイクルになります。

変える行動は冒頭で述べたように、毎日1%の小さな改善ができるよう取り組めるような仕組みをつくればいいんです。

元プロ野球選手であるイチローさんも「小さいことを積み重ねるのが、とんでもないところへ行くただひとつの道だと思っています。」と述べるくらい、小さな習慣が何より重要と言うことです。

それでは、その小さな習慣をどのように身に付けるかですが、本書では以下の4ステップが紹介されています。

〇小さな習慣を身に付ける4ステップ

STEP1:きっかけをはっきりさせる

「いつ」「どこで」「何をするか」を明確にしましょう。

私の場合は、「仕事が終わったら帰る前にランニングを行う」、「朝食を食べる前に20分程度の軽いジョギングを行う」として、ランニングを継続しています。

そして、その行動を意識できるように、通勤で使う車の助手席にランニングシューズを置いていたり、朝起きたら目がつくところにランニングウェアを置いておくなどしています。

既に習慣できる行動とセットにしたり、習慣化できるような環境にすることがポイントです。

STEP2:得られる結果や報酬を明確にする

その習慣を身に付けることによって得られる結果や報酬をより魅力的にしましょう。

ランニングすることで、健康になれる、頭が良くなる、毎日の生産性が上がるなどメリットを明確にすることがポイントです。

また、「したいこと(ご褒美)」と「やらなくてはいけないこと」をセットにするのもおススメです。

例えば、「Youtubeが見たい」と思うなら、「30分のランニングを行ってからではないと、Youtubeを見ない」と、ルール化することで、脳がその行動で得られる効果を期待して、ドーパミンを分泌するため、習慣化しやすくなります。

この時、自分へのご褒美を得られる効果と相反することにしないことを意識してください。

ダイエットしたい方が、ランニングを行った自分へのご褒美として、ケーキを食べてしまうと本末転倒になりますので・・・。

STEP3:取り掛かりのハードルを低くする

習慣化したいことのハードルを、最初は低く設定しましょう。

人間はいきなりハードルを上げると、その行動に取り掛かるまでに時間と勇気が必要となります。ランニングを習慣化したい人は、まずは①ランニングウェアを着る→②5分間ウォーキングする→③5分間ランニングをする→④10分間のランニングをするといった具合に、習慣化できるようになってから、少しずつハードルを上げることを意識しましょう。

習慣化できれば自ずとスキルは身に付いてきます。

STEP4:満足感を得られる工夫をする

習慣化できるようにするために、その習慣で満足感を得られる工夫をしましょう。

人間はどうしても目の前の誘惑に負けそうになる時があります。そのためにはその習慣で得れれる満足感を見える化する必要があります。

ランニングを習慣にしたい場合は、毎日にランニング記録を付けることで、「今週はこれだけの距離を走った」、「今週はランニングでこれだけのカロリーを消費できた」など、目に見える形で得られた効果を見える化してみましょう。

そうすることで、満足感が得られ、習慣化しやすくなります。

ただし、注意点としては本来の目的を忘れないようにしましょう。

私の場合は、マラソンで2時間50分以内でゴールすることを目標にしていますので、ランニングの距離だけにとらわれるのではなく、どのような強度の練習が出来たかという“質”を意識するようにしています。

みなさんもこの本を手に取ってみて、自分を変えてみてはいかがでしょうか。😊

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