九州電力 川内原子力発電所1号機(加圧水型軽水炉、定格電気出力89万kW)がテロ対策や航空機衝突などのバックアップ施設である特定重大事故等対処施設や新規制基準において、もう1系統の特に高い信頼性を有する電源設備である常設直流電源設備(3系統目)の設置を完了させ、17日から運転を再開し、18日に核分裂反応が安定して続く「臨界」の状態になり、19日から発電を開始する予定のようです。
この特定重大事故対処施設は福島原子力発電所の事故を踏まえて施行された新規制基準において、猶予期間内に設置を要求されている施設であり、全電力会社のうち、最初に完成させた電力会社となりました。
もとより川内原子力発電所1号機は新規制基準施行後、東日本大震災後に初めて再稼働した原子力発電所であり、当然の流れかもしれません。
原子炉の型式も福島原子力発電所は沸騰水型炉(BWR=Boiling Water Reactor)であるのに対して、川内原子力発電所1号機は加圧水型炉(PWR=Pressurized Water Reactor)のため、タイプが異なります。
今日までに再稼働できた原子力発電所は後者の加圧水型炉であり、対策の内容も加圧水型炉と沸騰水型炉とは異なっています。
今後、川内原子力発電所1号機のように特定重大事故対処施設の設置が完了し、運転を再開するプラントもあれば、未だに新規制基準への適合性が認められていないプラント、審査にすら取り掛かかれていないプラントがあり、原子力発電所が運転できる期間である運転開始から40年の歳月はあっという間に来そうですね。
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