希望のゆくえ

今回は寺地はるなさんの著書「希望のゆくえ」をご紹介します。

家族という檻のなかで、
本屋大賞ノミネート作家、寺地はるながおくるあたたかなエール!

誰からも愛された弟には、誰も知らない秘密があった。突然姿を消した弟、希望。行方を追う兄の誠実は、関係者の語る姿を通し弟の持つ複数の顔を知る。本当の希望はどこにいるのか。記憶を辿るうち、誠実もまた目をそらしてきた感情と向き合うこととなるーー。痛みを抱えたまま大人になった兄弟が、それぞれの「希望」を探す優しいエールに満ちた物語。文庫化にあたり、書下ろし短篇「光」を収録。

本書の主人公は突然姿を消した弟:柳瀬希望を探す柳瀬誠実。

誠実は弟を見つけ出すために、弟と交流があった人を訪ねていきます。

訪ねた人に弟の人物像を聞くと、誠実が知っている弟とはどことなく異なり、少しずつ弟のことが分からなくなっていきます。

なぜ弟は突然姿を消したのか?

本当の弟はどのような人間なのか?

誠実と希望は決して仲の良い兄弟ではありませんでしたが、弟を探す中で誠実は、いつも現実から目を逸らし、受け入れたくない現実を見て見ぬふりをしていた自分自身とも向き合うことになります。

人はどうしても自分にとって不都合なことからは目を背け、面倒なことを避けるために相手の期待に応えようとしますが、本書は本当の自分に目を向けるきっかけになると思います。

1度しかない自分の人生くらい、誰かの期待に応えるのではなく、自分の期待に応える人生にし、毎日楽しく過ごしたいですよね😊

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