エア離婚

元アナウンサーで、タレントの小島慶子さんへのインタビュー記事に掲載された「エア離婚」が、大きな話題となっています。

この言葉は小島さんの造語で、小島さんは自分のお子さんが大学を卒業するのを視野に入れ、離婚の準備をしていると述べられていました。

これまでは夫婦関係がうまくいかなくなると、別居や離婚またはそれでも現状に我慢するのが一般的でしたが、「エア離婚」のように一緒に居る期間に期限を設けることで、お互いの気持ちが楽になることもあるようです。

今や夫婦の離婚率は約35%と言われており、離婚に対するイメージも一昔とは変わってきているのが現状です。しかし、そういった中でも離婚に対するネガティブなイメージは根強く残っているのも事実であり、離婚に対する周りの目やお子さんへの精神的なダメージを考慮して、離婚を踏みとどまっている家庭も多数あるではないでしょうか?

好きでもない人や嫌いな人と一緒に居ることは苦痛です。結婚するときは好きで結婚したのに、人の想いは変わるものです。

橘玲さん著書「不愉快なことには理由がある」では、離婚の場合は、数年で以前により幸福になれると書かれています。この本は進化論や化学の視点から物事を捉えた面白い本ですが、人間は誰かの死のように1度きりの大きな精神的ショックは男性は4年、女性は2年で元に戻ると書かれています。それよりも、日々の夫婦喧嘩などの持続する苦痛の方がよっぽど幸福度が下がると述べられています。

それは人間に備わっているレジリエンスという能力が関係しており、レジリエンス能力はネガティブをポジティブに、ポジティブをネガティブに元通りにする能力の事です。よくどんなに辛いことがあったも時間が経てば心の傷を癒してくれるのはこの現象のためです。

また、子供の前で夫婦喧嘩を行うと、子供の脳が委縮して脳に大きなダメージを及ぼすことは心理学や脳科学においても明らかになっていますし、少しでも家庭のギクシャクが解消されるのであれば、それは子育てにおいても良いことだと思います。

人は何かを我慢したり、不幸になるために生まれてきたわけではありません。幸せになるために生まれてきているわけですから、「エア離婚」によって、気持ちが楽になり、前向きに生きれるのであれば、それはいいことではないでしょうか。

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