今回は土屋裕介さんと小屋一雄さんの著書である「楽しくない仕事は、なぜ楽しくないのか?」をご紹介しようと思います。
みなさんはご自分の仕事を楽しいと感じれおられますか?
私は楽しいなんて、まったく感じません。義務感であったり、お金を稼ぐ手段として仕事をしているのが正直なところです。
ですので、私からするとこの本のタイトルはとても興味を引くものであり、内容も有意義なものになっていました。
この本の中では「エンゲージメント」が仕事の楽しさを左右すると述べられています。
「エンゲージメント」とは、活力や熱意にあふれ、仕事に没頭して取り組んでいる状態を言います。社員のエンゲージメントが高い企業ほど組織や会社への貢献度も高くなり、業績も良い傾向にあります。
その反対にエンゲージメントの低い企業では、離職欲求強度(離職したい気持ちの強さ)や離職欲求態度(離職したいと思う頻度)が高いと言った負のアンケート結果も出ているくらいです。
また、エンゲージメントはプライベートにも影響を及ぼすと述べられていました。
「最近、仕事が面白くない」という人の話を聞いてみると、実は家庭内に不和があったりと、仕事以外のところで上手くいっていないことが多く、反対に私生活が充実していればそれが活力となり、仕事にも良い影響を与えるというのです。
これは働いている方ならば何となく思い当たる節があるのではないでしょうか。
それでは仕事においてもプライベートにおいても重要となる「エンゲージメント」をどのようにして高めればよいかと言うと、そのポイントは以下に示す「仕事の意味・強み」「成長」「人間関係」だそうです。
1.仕事の意味・強み
以前のワークスタイルは高い給料をもらうために文句を言わずに黙々と仕事に取り組むことが美徳とされていましたが、現代では給料よりも仕事に対するやりがいや意味と言った、自分らしさや社会貢献に趣を置く傾向が強くなっています。
その会社で働くことによる経験やノウハウがどのように自分自身の成長に繋がっていくか、その会社で働くことでどのような社会貢献が得られるのかが重要になります。
2.成長
ここでのポイントは「心から納得している目標が成長につながる」と言うことです。
私たちの成長スピードは加齢とともに遅くなると言われていますが、集中力のピークや相手の感情を読み取る脳力と言うのは40代まで成長することが分かっています。成長を遅くする原因は加齢ではなく考え方や思考によるマインドの方で、そのためには「成功」よりも「成長」囚われる必要があります。
3.人間関係
職場に友達がいらないというのは大嘘と述べられていました。
周りに親しい仲間がいない職場と言うのは仕事での悩みを相談する相手がおらず、パフォーマンスが下がったり、職場に対する愛着が湧かないと言った結果に陥ってしまいます。いくら能力が高い社員でも、長期的に1人で結果を出し続けるのは難しいです。職場における満足度と言うのは、仕事内容よりも職場内の雰囲気や協調性に比例することも研究でわかっていますので、それくらい仕事における人間関係は大切と言うことです。
この本では部下、先輩、管理職などの立場に関係なく、『仕事が楽しい』なんてあり得ないと思っている方に是非読んでいただきたい作品となっています。
この本を読めばきっとあなたも仕事が楽しくなると思います。
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