今回はプロランナーである大迫傑選手の著書である「走って、悩んで、見つけたこと。」及び「決戦前のランニングノート」をご紹介したいと思います。
大迫傑選手はリオデジャネイロオリンピックの5000m、10000mの日本代表、そして先日行われた東京オリンピックのマラソン日本代表として6位入賞された プロランナーです。
早稲田大学を卒業を1年間の実業団(日清食品グループ)を経て、アメリカのナイキ・オレゴン・プロジェクトに所属して活動していた異色のランナーとして報じられています。
ご自身の経歴については、「自分がやりたい環境を求めた結果、アメリカに行きついただけ。その環境が日本にあれば、日本でもよかった」と仰っています。
大迫選手は学生時代から注目を集めていましたが、一躍注目を集めたのは2018年10月に行われたシカゴマラソン、更に2020年3月の東京マラソン2020の2度にわたって日本記録を更新してからだと思います。
メディアや陸上連盟に対してもストレートに発言することから「異端児」とも呼ばれていましたが、私はそんな大迫選手の生き方をとても尊敬しています。
大迫選手は物事を判断する際に「したい、したくない」ではなく「必要か、必要ではないか」で判断するようにしていると仰っていますが、本書でも述べられていました。
この言葉は今までの大迫選手が歩んできたストーリーを表す言葉ではないかと思います。
真っすぐにそしてシンプルに考えて行動し、積み重ねていく。
それが大迫選手の強さの秘訣なんだと思います。
また、著書の中でも大迫選手は「僕に唯一特別な能力があるとしたら捨てる勇気を持てること」だと述べています。
それくらい今まで多くの犠牲を払って東京オリンピックの舞台に立たれたんだと思います。
本の中には練習内容などの協議に対すること、セカンドキャリアのこと、家族のことなどが赤裸々に語られており、メディアを通したイメージ通りの大迫選手もいれば、イメージと異なる大迫選手の姿やマインドも感じられました。
最近はTwitterやインスタグラム、そしてYoutubeなどでも競技や競技以外の事についても発信もされていたので、それらを観ていた私からすると「あっ!この場面の事だな」と感じる部分もありましたが、この本を読んでから実際の東京オリンピックで大迫選手が走っている姿を見ると、とても勇気をもらえました。
今回の東京オリンピックが現役選手としての最後の舞台となってしまったことは、とても寂しいですが、オリンピック後のインタビューで仰っていた通り、現役を退いても「真っすぐ」な大迫選手でいて欲しいと思います。
誰もが壱度は自分い真っすぐ生きたいと思ったことがあると思いますが、大変なことや辛いことがあるとどうしても真っすぐ生きることから逃げてしまいがちです。
真っすぐに生きることは確かに大変ですが、この本を観ていると本当に真っすぐ生きることに対して諦めない重要性をとても感じました。
陸上やスポーツを行っている方だけではなく、真っすぐ生きたいと思っている多くの方に手に取っていただきたい本となっていますので、興味のある方は是非、手に取って読んでみてください。
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