今回は凪良ゆうさんの著書「流浪の月」をご紹介します。
ある日の夕方、雨の公園でびしょ濡れになっていた主人公である10歳の少女・家内更紗に、19歳の大学生・佐伯文が傘をさしかけ、家に帰りたがらない更紗を、文は自宅に連れて帰ります。更紗は伯母に引き取られて暮らしていましたが、その家に帰りたくなく、自由に生きられる文の部屋で2か月間過ごします。
しかし、そんな生活が長く続くわけもなく、やがて文は更紗を誘拐した罪で逮捕され、2人は“被害女児”とその“加害者”という烙印を背負って生きることになります。
2人は誘拐事件から15年後に再会し、時計の針がまた動き始めますが、家族でも、恋人でもなく、友達でもない新しい人間関係を描いた作品となっています。
「赤い糸」ではない「命綱」のような2人の関係性が本作の醍醐味ですが、「命綱」のような関係性が気になる方は是非、手に取って読んでみてください。
また、本作は広瀬すずと松坂桃李の主演で5月13日より映画化されているようなので、私も是非、映画を見てみたいと思います。
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