おいしくて泣くとき

今回は森沢明夫さんの「おいしくて泣くとき」をご紹介します。

無料で「こども飯」を提供する『大衆食堂かざま』。
店のオーナーの息子・心也は、怪我で大好きなサッカーができなくなり、中学最後の夏休みを前に晴れない気持ちを持て余している。
また心也は、時々こども飯を食べにくる同級生のことを気にしていた。
一人は夕花。クラスから疎外され、義父との折り合いも悪い。もう一人は金髪パーマの不良、石村。
友情と恋心、夏の逃避行。大人たちの深い想い。
〈子ども食堂〉から始まる思いやりの連鎖が、温かな奇跡を呼ぶ。傑作長篇、待望の文庫化!

本書の主人公は経済的な理由で満足に食事を摂れない子共たちに無料で食事(こども飯)を提供する『大衆食堂かざま』のオーナーの息子である心也(中学3年生)とそのこども飯をよく食べにくる同級生の夕花(中学3年生)。

そして、同じくこども飯を提供するカフェレストラン・ミナミのオーナーの奥さんであるゆり子の3人にスポットライトを当てて物語は進んでいきます。

この3人に共通することは『こども飯』。

世の中には、毎日お腹を空かせ、満足に食事を摂れない子供たちが大勢います。

本書はそんな子供たちに非営利で提供するこども飯から始まる思いやりの連鎖が奇跡を描く長編小説であり、こども飯を通じて過去と未来を繋ぐ感動の物語となっています。

私は本書を読み進めるたびに、吸い込まれるように夢中になって本書を読み進めていました。

特に最後の結末、伏せん改修最後の伏線改修シーンには思いもよらないドラマが待ち構えています。

過去を乗り越え、心温まる作品になっていますので、感動したい方にはおススメです。

是非、手に取って読んでみてください。

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