今回は星渉さんの著書である「神モチベーション 「やる気」しだいで人生は思い通り」をご紹介します。
みなさんはやらないといけないことや、やろうと思ったことが、やる気が無くて、モチベーションが上がらなくて出来なかったことはないでしょうか?
恐らく大半の人がそういった経験をしてきているハズです。
そして、あの時やっておけばと後悔する。
そんな自分が嫌いになる。
この負のループに陥ったこともあると思います。
今回紹介する星さんの著書は、そもそもモチベーションとは何か、モチベーションを上げる方法やモチベーションに頼らず、行動を起こす方法を紹介してくれています。
本書は多角的な観点からやる気を科学的に出す方法を紹介してくれています。
1.やる気には3つの種類がある
本書ではやる気には3つの種類があると述べられています。
まず1つ目のやる気は「ハイモチベーション」です。
このハイモチベーションは、「今日も頑張るぞー!」と言ったように、気合を入れてやる気を出す方法です。
私たちがやる気と聞いて最もイメージしやすいのが、このハイモチベーションではないでしょうか。
ハイモチベーションは短期的には効果的なモチベーションですが、実は長期的に見ると長続きしないと言ったリスクがあります。
人間の体には急激に上げたモチベーションを元に戻そうとする機能があるため、急激に上げたモチベーションは急激に下がりやすいと言ったリスクを伴います。
次に2つ目のモチベーションは、「アクションモチベーション」です。
このやる気は近年注目を集め始めていますが、実は人は何かの目標に向かって行動する際、やる気があるから行動するのではなく、行動するからやる気が湧いてくることが分かってきており、まさに行動により湧いてくるのがこのアクションモチベーションです。
行動することで脳内でやる気物質を出す偏桃体が刺激され、やる気が出ることは科学的には正しいのですが、アクションモチベーションの欠点とし挙げられるのが、そもそも行動を起こすことに意志力が必要なってくることです。
確かにそうですよね。
行動しろと言われても、そもそも行動をする気力が起きないから困っているわけなので🤣
超人的に意志力が強い人なら、このアクションモチベーションにより行動することも可能ですが、誰しも意志力が高い時もあれば、疲れて意志力が低い時もあるので、毎回このアクションモチベーションに頼ることは現実的ではないと思います。
そのために重要になってくるのが、3つ目のモチベーションである「ギャップモチベーション」です。
このギャップモチベーションとは、未来や過去と現実を比べた際のギャップを埋めたい気持ちを活用したモチベーションの事ですが、言葉だけではイメージしずらいと思ので、例を用いて紹介します。
例えば、仕事で取引先と10時に打合せがあるとします。
通常、取引先には自宅から歩いて20分の距離ですが、寝坊をしてしまい現在の時刻は9時45分だとします。
ここでみなさんはどうしますか?
ハイモチベーションを利用して、「よーし、頑張るか―!」なんて言いませんよね?
アクションモチベーションを利用して、「遅刻するけど、とりあえず歩いて取引先まで向かうか―!」と行動を起こしませんよね?
大半の人は自家用車やタクシーを呼んで、打合せ自国の10時に間に合うように行動すると思います。
ギャップモチベーションとは、自家用車やタクシーを使えば10時に間に合うと言う理想形と、このままでは遅刻してしまうと言う現実のギャップにより行動することです。
このギャップモチベーションの面白い所は、やる気を出そうと思って出したのではなく、急がないとヤバいと思って「勝手に」やる気を出して、「気が付くと」急ぐという「行動」をしていたというところです。
このギャップモチベーションを上手く利用できるかが、自分の人生を思い通りに送れるかどうかに関係してきます。
2.ギャップモチベーションの使い方
ギャップモチベーションの使い方は、未来記憶と過去記憶を作り、現実とのギャップを作ることが重要と述べられています。
未来記憶とは、強い感情と一緒に想像した未来の姿であり、例えばオリンピックのマラソンで金メダルを獲得して自分を支えてくれた人を笑顔にしたい、サッカーのワールドカップで優勝して子供たちに夢を与えたいなどです。
過去記憶とは、自分の過去の記憶であり、あの時はあんな練習をしたから速くなったとか、こういう練習をしたから上手くなったなどです。
アスリートの方を例にすると分かりやすいのですが、アスリートの人だった毎日辛い練習を行うことは、気持ちが向かなかったり、練習をしたくないこともあると思います。
こんな時にアニマル浜口さんのように「気合いだー!気合いだー!気合いだー!」と自分を鼓舞しても、毎日このハイモチベーションだけでは乗り切れないと思います。
アクションモチベーションに頼ろうと思っても、そもそも練習をする気になれないなど、頼りになりません。
一流アスリートの方が、辛い練習でも毎日頑張って取り組めるのは、なりたい自分である未来記憶と、今まで辛い練習を乗り越えてきて結果を出してきた過去記憶と現状のギャップがあるから頑張れているんだと思います。
また、ギャップモチベーションを作るうえ大切にして欲しいのが、未来記憶を理想や夢と言った漠然としたものにするのではなく、強い感情とセットにすることです。
強い感情とセットにすることで未来記憶がより具体的に、そして鮮明になるため、現状とのギャップがはっきりします。
目に付くように写真や画像、スマホの待受けにしたり、実際に未来を体験できるものは(例えば、洋服の試着等)、体験してみることも未来記憶をより鮮明にしてくれるのでおススメです。
そして、過去記憶はあくまで自分が経験してきた過去とのギャップになるため、経験の数が大切になってきます。当然ですが、過去に経験していないものは現状とのギャップを測ることが出来ませんので、自分の人生の中の体験の数は大切にしましょう。
3.心が折れる「やる気の地雷」
目標設定において、設定を誤るとやる気を一気に失ってしまう地雷があります。
その地雷とは①.高すぎる目標設定、②.曖昧な目標設定、③.物質主義的な目標設定です。
①、②については、イメージしやすいと思うのですが、③のように経済的な背景だけを目標設定にすると心が折れやすくなることが、研究によりわかっているからです。
目標を売上100万円にするか、100人を笑顔にするかに設定した場合、前者は目標の達成有無に関わらず充実感や幸福感が低下し、後者は時間が経つにつれて充実感や幸福感が増加した研究も報告されているので、目標設定をする際は、成功や失敗、物質主義的な目標設定にするのではなく、自分自身の成長や他者貢献にスコープを当てた目標を設定するようにしましょう。
モチベーションを上手く利用出来れば、思い通りの人生に1歩近づくハズです。
本書はそんな理想の自分に近づける本となっていますので、今、モチベーションがガタ落ちしている方には、お勧めの本となっていますので、興味のある方は是非読んでみてください。
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