大人になったら、

今回は畑野智美さんの著書「大人になったら、」をご紹介します。

主人公は飲食店（カフェ）に勤めている葛城命（メイ）。恋人はおらず、かと言って仕事に励むわけでもない３５歳の独身女性。

母は他界し、父親とも絶縁状態。恋人と８年前に別れてから彼氏もいない。

学生時代の同級生や職場の後輩は次々と結婚・出産をし、気が付けば自身も高齢出産に差し掛かる年齢に。

カフェの副店長として働く日々はそれなりに充実しているものの、目標のない日々に物足りなさを感じながら、同じような毎日を過ごすメイ。

恋にも仕事にも向上心はなく、現状維持のままでもいいと思っているメイにも、久しぶりに恋が訪れるが、８年の歳月が、それを恋かどうかも分からなくし、「好き」だけでは動けなくしてしまいます。

本作は大人になってからの恋の難しさや不安を表現してくれており、共感する女性は多いのではないかと思います。

大人になりきれていない女性や恋に憶病になっている方にはお勧めの本となっていますので、是非、手に取って読んでみてください。