52ヘルツのクジラたち

今回は町田そのこさんの著書「52ヘルツのクジラたち」をご紹介します。

2021年本屋大賞第1位。待望の文庫化。

52ヘルツのクジラとは、他のクジラが聞き取れない高い周波数で鳴く世界で一匹だけのクジラ。何も届かない、何も届けられない。そのためこの世で一番孤独だと言われている。
自分の人生を家族に搾取されてきた女性・貴瑚と、母に虐待され「ムシ」と呼ばれる少年。孤独ゆえ愛を欲し、裏切られてきた彼らが出会い、新たな魂の物語が生まれる――。

2021年本屋大賞第1位。待望の文庫化。

52ヘルツのクジラとは、他のクジラが聞き取れない高い周波数で鳴く世界で一匹だけのクジラ。何も届かない、何も届けられない。そのためこの世で一番孤独だと言われている。
自分の人生を家族に搾取されてきた女性・貴瑚と、母に虐待され「ムシ」と呼ばれる少年。孤独ゆえ愛を欲し、裏切られてきた彼らが出会い、新たな魂の物語が生まれる――。

本書は2021年に本屋大賞を受賞され、2024年春には映画化が決定されている書籍となります。

タイトルになっている「52ヘルツのクジラ」とは、誰にも届かない声を意味しています。

一般的なクジラの鳴き声の周波数は10~30ヘルツと言われていますが、とあるクジラの鳴き声の周波数は52ヘルツで、他の仲間のクジラには聞き取れず、孤独を表す言葉として用いられています。

本書の主人公は26歳の女性:三島貴瑚。

彼女は幼いころから親の虐待やヤングケアラーとなり生活してきた過去があり、そんな世界から逃げるように亡くなった祖母が暮らしていた大分県の海辺の町へ引っ越します。

その先では自分の事を「ムシ」と呼ぶ少年と出会い、お互いの孤独を支えるように物語が進んでいきます。

本書はお互いが持つ壮絶な過去と運命に翻弄されながらもひたむきに生きる姿を描いていますが、改めて命の尊さを教えてくれる作品でした。

現代社会は理不尽なことばかりで、孤独を抱えて生活している方が大勢いると思いますが、人はどんなに孤独でも決して1人では生きられません。

誰もが誰かに寄り添い、生きていけるものだと思います。

本書のタイトルである「52ヘルツのクジラ」のように誰にも届かない声かも知れませんが、大海原の中にはきっと声が届く相手もいるはずです。

本書は現代社会に生きづらさや孤独を感じている方にお勧めの本となっていますので、興味がる方は是非、手に取って読んでみてください。

読み終わるころにはきっとあなたの孤独感も和らいでいると思います。

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