今回は住野よるさんの著書「この気持ちもいつか忘れる」をご紹介します。
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世界がつながったとき、二人は出会った――。
ひりつく思いと切なさに胸を締め付けられる傑作恋愛長編。
毎日が退屈だ。楽しいことなんて何もない――。
授業を受けるだけの日々を過ごす男子高校生のカヤは、16歳の誕生日を前に謎の少女チカと出会う。
美しい瞳を光らせながらチカが話してくれた内容は、信じられないものだった。どうやら彼女は、異世界の住人らしい。そして、二つの世界では奇妙なシンクロが起きていた。やがて、チカとの出会いを重ねるうちにカヤの心にはある変化が起き……
大ベストセラー『君の膵臓をたべたい』の著者による、初めての恋愛長編!巻末には、人気バンドTHE BACK HORNによるコラボ楽曲の歌詞も収録。
主人公は男子高校生の香弥:16歳。
毎日が退屈で、授業をただ受けるだけの毎日を過ごしているが、深夜のランニングの際に立ち寄ったバス停で、異世界の少女であるチカ:18歳と出会います。
香弥からみるチカは爪と目だけが光っている存在だったが、どうやらチカの世界とシンクロしている部分があり、お互いにこの出会いの意味を探り始めます。
チカは人間である香弥の気持ちが分からないところがあり、香弥はこちらの世界の事を伝えるために、人間の気持ちを言語化して伝えようとしますが、そこに青春ストーリーがあり、毎日を退屈に過ごしていた香弥の人生を変えていきます。
物語は進み、チカとの別れを経験した香弥の成人としての物語が中盤以降に描かれており、香弥はチカとの出会いを唯一無二として、高校時代同様に退屈な日常を過ごしてしましたが、不意な出来事から高校時代の同級生である斎藤と交際を開始します。
斎藤との交際中も香弥はチカと過ごした日々を心の拠り所に過ごしていますが、ある時に唯一無二の出会いであったチカと過ごした日々の熱量を思い出せなくなっていることに気付き、香弥はパニックに。
本書は恋愛小説でありながらも、大人になってかつての情熱を失い、惰性や輪郭だけで生きている大人の方へのメッセージ小説のような作品でした。
あれだけの情熱や熱量をもって取り組んできたものも、時間と共に失い、そして情熱や熱量をもって取り組んでいたことすら忘れてしまう。
それでも、時の流れに身を任せて生きて行かなくてはいけないわけですからね。
私にとっては時間と人生について、考えさせれれる本でした。
実は本書はロックバンド「THE BACK HORN」とのコラボプロジェクトとして、特設サイトが設けられていました。
本書に興味がある方は特設サイトや書籍のリンクを貼っておきますので、是非、覗いてみてください。
≪特設特設サイト≫
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