｢健康神話｣を科学的に検証する: それホントに体にいい?無駄?

今回は生田哲さんの著書「｢健康神話｣を科学的に検証する: それホントに体にいい?無駄?」をご紹介します。

自分の身は自分で守る。

この当たり前のことをどれくらいの人が実践できているでしょうか。

情報社会と言われている昨今において、良い情報もあれば悪い情報もある。

信憑性が高いものもあれば低い情報もあり、一体、何を根拠に情報を得れば良いのか分からなくなる時がありますよね😓

健康情報があふれる現代で、テレビ・SNS・口コミなどで広まった「通説（＝健康神話）」を、医薬学者でもある著者が最新の医学・栄養学・疫学研究を踏まえて解説してくれているのが本書です。

健康リテラシーの高い人なら１度は聞いたことのある情報を科学的な根拠を用いて解説してくれており、正直、目から鱗の内容でした。

それでは本書の内容を少しだけ紹介します。

１．バイ菌は熱いお湯で流せば死ぬ

冬場になると流行するのが風邪やインフルエンザなどの季節性感染病が流行し、誰もがマスクや手洗い・うがい等の予防対策の意識が高まると思います。

そんな予防策において、手洗いをする際は熱いお湯で手を洗った方が手のひらのバイ菌やウイルスが除去しやすいと聞いたことはないでしょうか。

恐れくこれはバイ菌やウイルスが熱に弱く、殺菌方法の１つに熱湯消毒があるからだと思いますが、死滅させるためには６０～７０度程度で数分間は加熱する必要があり、手洗いにおいては、あまり効果が無いとのことです。

それもそうですよね。

６０～７０度のお湯で手を洗うと火傷してしまいますから😓

ですので、手洗いの際の水の温度は、自分が心地よいと感じる温度で良いと本書では述べられていました。

感染予防対策として、手洗いや最も手軽で効果のある方法ですので、まずは頻度を増やすことを意識しましょう。

２．コーヒーは健康に良い

この問いに対しては、良し悪しが混在しているとのこと。

コーヒーには老化を防止する抗酸化物質の他にカフェインが含まれていることは有名ですが、このカフェインには覚醒効果があるため、勉強や大事なプレゼンの前に気合を入れるために飲む方は多いのではないでしょうか。

このカフェインにより気分が上向きになったり、社交的になったり、集中力が高まったりとメリットがある反面、大量に摂取すると睡眠障害や不安症を引き起すリスクもあります。

カフェインは劇物であり体重６０ｋｇの人の致死量９～１２ｇとされています。

コーヒーに含まれるカフェイン量は豆の種類・抽出法により異なりますが、ん常識の範囲で飲む場合は、メリットの方が大きいので、自分に合った飲み方をしましょう😊

３．適量の酒は健康に良い

科学的にはウソ。

「お酒は適量であれば体に良い」、「赤ワインに含まれるポリフェノールが体に良い」と聞いたことがあると思いますが、科学的には健康のために飲むメリットはほとんど無いようです。

適量のお酒を飲んで健康的な人は、お酒を飲んだから健康になったわけではなく、健康な人が飲み続けているに過ぎず、あくまでお酒は嗜好品とのこと。

本書の冒頭に遺伝的な病気の発生リスクは約１０％に過ぎず、残りの９０％は生活習慣によるものだと述べられています。ガンに限って言えば遺伝的な発病リスクは５％程度です。

正直、書店で本書の冒頭を読んだときに、この情報が記載されていたので、私は購入を決めました。

これまで生きてきた人生の中で脳にインプットしてきた情報は本当に正しいのか。エビデンスがあるのか。

私たちの行動はこれまでの人生が蓄積して出来たものですが、より良い未来を過ごすためには今の行動を変えるしかありません。その行動を変えるためには、情報のインプットが必要となりますが、本書はその一助になってくれる本だと思いますので、未来を変えたいと思っている方は是非、本書を手に取って見てください😊

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