今回は小林弘幸さんの『整える習慣』を紹介します。
この本はタイトルの通り、身の回り・時間・人間関係・体・食・行動パターン・メンタル・自分らしさといった、日常のあらゆる「整え方」を教えてくれる一冊です。
日々のパフォーマンスを高めるために、120%の実力をつけるのではなく、いま持っている100%の力をどう出し切るかに焦点を当てています。
たとえば、120の能力があっても70しか出せなければ、100の能力で90を出せる人に負けてしまいます。 多くの人は「もっと能力を上げよう」と努力しますが、いまの力を100%発揮する方法に目を向けている人は意外と少ないと感じます。
「実力を出し切る」と聞くとアスリートのように思うかもしれませんが、サラリーマンも同じです。
仕事のパフォーマンスは、スキルだけでなく“その日のコンディション”に大きく左右されます。
では、どうすればいま持っている力をしっかり発揮できるのか。
本書の内容をもとに、ポイントをわかりやすく紹介します。
1.なぜ実力を100%発揮できないのか?
実力を出し切るには、コンディショニングや整え方が欠かせません。
しかし、多くの人はその方法を知らないまま日々を過ごしています。
これが実力を発揮できない大きな理由です。
本書では特に、自律神経を整えることが重要だと述べられています。
自律神経は、アクセル役の交感神経と、ブレーキ役の副交感神経のバランスで成り立っています。このバランスが整っている状態こそ、体のコンディションが整っている状態です。
ところが現代の社会人は、この自律神経が乱れがちです。
その結果、以下のような不調が起こりやすくなります。
- 不安・イライラ
- 情緒不安定
- やる気の低下
- 集中力の低下
- 不眠
- 頭痛・めまい
- 便秘・倦怠感
原因は、生活習慣の乱れと慢性的なストレスです。
本書では108個もの整え方が紹介されていますが、その中から特に実践しやすいものを紹介します。
2.時間を整える
(1)雨の日は集中作業を短めにして、こまめに休憩を入れる
人間の集中力は約90分が限界と言われています。
そのため、60〜90分で休憩を入れるのが理想的です。
雨の日や睡眠不足の日は集中力が落ちやすいので、45分で区切ると効率が上がります。
天候や体調に合わせて集中時間を調整するだけで、作業の質が変わります。
(2)昼食後の2時間は“捨てる”
脳は起床後2〜3時間がゴールデンタイムです。
この時間に集中作業を入れるのが最も効率的です。
逆に、昼食後の2時間はどうしてもパフォーマンスが落ちます。
この時間は思い切って「捨てる」と決めて、メール処理やルーティン作業に回すと、1日のリズムが整います。
(3)アクシデントが起こったら、次の予定を諦める
予想外のトラブルは必ず起こります。
そんなときは、まずアクシデントの対応を最優先にして、それ以降の予定はいったん諦めます。
「いま」に意識を向けることで、余計なストレスを抱えずに済みます。
3.人間関係を整える
(1)人の評価は口にしない
ストレスの9割は人間関係と言われています。
悪口は短期的にはスッキリするかもしれませんが、長期的には自分のストレスを増やすだけです。
聞かれたときは「よく知りませんね」「あまりわからないです」と軽く流すのが一番です。
(2)参加・不参加の返事は1日置いてから
勢いや気分で返事をすると、あとで後悔しがちです。
誘いがあったときは、最低でも1日置いてから返事をすると、落ち着いた判断ができます。
(3)我慢が前提の人間関係は手放す
ビジネスでは苦手な人とも関わらざるを得ない場面がありますが、ストレスを抱えてまで維持すべき人間関係は意外と少ないものです。
「本当に必要な関係なのか?」 一度立ち止まって考えると、心が軽くなります。
4.体を整える
(1)朝の一杯の水で体をリセット
朝起きたら、まず常温の水を一杯飲みます。
飲む前にうがいをしておくと、寝ている間に増えた雑菌を流せます。
これだけで腸が動き出し、体のスイッチが入ります。
(2)入浴でON/OFFを切り替える
入浴は自律神経を整えるうえでとても大事です。 39〜40℃のお湯に15分ほど浸かると、副交感神経が優位になり、心身がリラックスします。
- 最初の5分:全身浴
- 残り10分:半身浴
この組み合わせが効果的です。
5.メンタルを整える
(1)誰も信用しない(=期待しすぎない)
人間関係のストレスの多くは「期待して裏切られる」ことで生まれます。
“信用しない”というのは、相手に過度な期待をしないという意味です。
期待値を下げるだけで、心がかなり軽くなります。
(2)怒りが湧いたら黙る
怒りは自律神経を一気に乱します。
一度乱れると、元に戻るまで3〜4時間かかると言われています。
怒りを感じたら、まず黙って深呼吸します。 これだけでダメージを最小限にできます。
(3)落ち込んだら階段を昇り降りする
気分が落ち込むときは誰にでもあります。
そんなときは「気合いでなんとかしよう」とするのではなく、軽い運動で血流を上げるのが効果的です。
階段の昇り降りはすぐできて、気分転換にもなります。
まとめ
この本を読んでから、僕自身も「整える」という意識を日常に取り入れるようにしています。 いまでは、この言葉そのものがとても好きになりました。
自分の実力を発揮できずに悩んでいる方には、ぜひ手に取ってほしい一冊です。
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